昔のみかづき
創業は明治42年、古町8番町で社長の曽祖母 ヤトが始めました。
新潟市内では喫茶店の形態を持った最初の店でした。
店内にイス、テーブルを置き、お茶とお菓子を出していました。
夏は氷水、冬はあずき湯といった具合で、古町の芸者衆に大喜びされたそう
です。
上京した時帝国ホテルで食べたアイスクリームに感動し、作り方を聞いてくる
など、とてもハイカラさんだったようです。
卵の黄身を使ったアイスクリームで作家の坂口安吾さんも食べにきたとか。
また、イタリア軒や鍋茶屋へも出前したそうです。
曽祖母の死後社長の祖母が、そして父の晴三が受け継ぎ、現社長は4代目となります。
終戦直後2代目が亡くなり、戦後の食糧難の頃は店を閉め晴三も父親の仕事を
手伝っていたのですが、ある時店を借りたいという人が来た時そのことを父親に
話したら一瞬寂しそうな表情をみせたそうです。
それで自分が「みかづき」を続ける決意をしたそうです。
(昭和50年社内報創刊号より)
新聞に掲載された昔の「みかづき」。玉井一利さん作品。
今のフォークマークの前のチラシです。容器の絵はミカとユカでした。
昔の「みかづき」は甘味喫茶でした。今のようなスタイルになったのは昭和47年。
女性しか入れない時代もあったんですよ。
(食べたい男性はお土産を女性に頼むか、女性と同伴ならOKだったそう)
新製品も次々と登場していました。
「ミカ」と「ユカ」はお客様に公募でつけていただいた名前でした